アメリカで起こりつつあるデジタルミュージックの新しい波。
ラスベガスで開催された、世界最大の家電見本市、
コンシューマー・エレクトロニクス・ショーに現れたビル・ゲイツ氏は語る。
アップルVSマイクロソフト連合。そして日本はどうなる?
「TV、写真そして音楽まで、すべてはデジタル化に向かう。…デジタルライフスタイルを本格化させるには、選択肢と柔軟性の提供が重要だ。」毎年一月にラスベガスで開催される、世界最大の家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)。マイクロソフト社(以下、MS)ビル・ゲイツ氏は恒例となった基調講演で、昨年発表した同社の「「Digital Entertainment Anywhere」構想は着実に成功へと近づいていると述べ、実現に向けた音楽、映画、TV等各社とのパートナーシップを発表した。
だが、こと音楽にいえば、現在一番の成功者はアップルコンピュータ社(以下、アップル)。iPodとitunes、itunes Music Store(以下、Itms)のユーザーフレンドリーでスムーズな連携を最大の武器に、itmsは欧米で昨年末に購入件数が2億ダウンロードを超え、iPodはアップル最大のヒット商品となっている。図式はアップルに対抗するMS連合だ。MSは、PC+Windows Media Playerと様々なデバイスを接続し、各社のデジタルコンテンツを転送・再生を行う標準規格「Plays For Sure」の普及を進め、サードパーティのデバイスを市場投入する。iRiverやSamsung等が対応デバイスを披露した。MSの音楽配信の特徴は“月額固定”で自由に曲を聴けるサブスクリプション形式をサポートする点。コンテンツ配信のプラットフォームでもあるので、MS以外にも提携各社が音楽や映像配信サービスを行なえる。
現在の日本のオンラインミュージックストアは、楽曲数の少なさ、値段の高さ、著作権管理の厳しさで、ブレイクするに至っていない。しかし、大手東芝EMIやワーナーミュージックが、CDバーニング許可する等、規制緩和が進みつつある。さらに、デジタルコンテンツを踏まえた、著作権法改正に向けた検討項目も既に纏まり、早ければ来年度の施行を目指すという。
今後は一曲の価格を欧米と同等に見直すことが重要課題だが、様々な環境が整うのは間近だ。そしてMSのサブスクリプション型サービスや、アップルのitmsが今年の夏から秋にかけて日本で始まる可能性がある。われわれが本格的にデジタルミュージックの楽しさを享受できる時期がすぐそこまで来ている。今年から来年にかけては音楽配信のブレイクが始まる面白い年となりそうだ。
(音楽配信に関するテクストアーカイブ:Text むぎばやしひろこ 2005 2-16 モノマガジン 特集デジタルプレーヤー大全)
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